【3C分析】とは?やり方と効果的な使い方

こんにちは。
「3C分析」について書いていきたいと思います。
・3C分析ってなに?
・3つのCって何が含まれているの?
・3C分析ってどう使うの?
ということをもう少し詳しく知りたい人は必見です!

今回は、フレームワークの中でも、皆さんが大変興味を持っていられる事業戦略やマーケティング戦略の領域でよく語られている「3C分析」について紹介したいと思います。

マーケティングについて書いてある本や、事業戦略について書いてある本には、鉄板のフレームワークとして「3C分析」が紹介されています。

そこで、今回はこの3つの「C」という非常にシンプルですが、奥が深い「3C分析」についてご紹介していきたいと思います。

1.3C分析とは?

3C分析の3つのCは以下を表します。

・Customer(顧客)
・Competitor(競合他社)
・Company(自社)

この3C分析は、マッキンゼー・アンド・カンパニーにいらした大前研一さんが提唱したフレームワークです。

大前研一さんはその著書「StrategicMind 2014年新装版」の中で、「戦略とは、自社の相対的な企業力を用いて顧客のニーズをより満足させ、競合相手との差を最大化すべく努めることとなるだろう」と書いています。

つまり、戦略の要素として、顧客のニーズ、自社の企業力、競合との差別化を検討するということです。

<図 3C分析のフレームワーク>

3C分析の3つのCについて詳しくみていきましょう。

Customer:顧客市場

当然、顧客(もしくは市場)を知ることからビジネスの基本は始まります。

  • 顧客のニーズは何なのか
  • その規模はどの程度なのか
  • 今後どの程度成長するのか衰退するのか

等を分析します。

マクロ的には、「PEST分析」のような市場環境の分析等も使うことで、より多角的に市場をおさえることも可能になります。

※PEST分析については以下の記事を参考にして下さい

【PEST分析】とは?基礎知識や使い方、テンプレート!

Competitor:競合(他社)

ビジネスは常に「ブルーオーシャン」ということはなく、必ず競合は存在します。

ブルーオーシャンとは?
競争のない未開拓市場のこと。
INSEADのW・チャン・キム教授他が提唱したもので、競合相手のいない「ブルーオーシャン」を切り開くべきだと言っています。

では、競合他社のいる「レッドオーシャン」ではどう戦えば良いでしょうか?

競合他社に対して、どんな戦略をとるにしても競合他社を知ることは重要です。

しかし、競合他社のことを知ることって結構難しいですよね?

競合他社について、覆面調査をしてくれるサービスの会社とか、会員登録している人が覆面で企業の情報を一定範囲で開示してくれるサービスなどを活用することも手です。

競合他社の

  • 市場シェア
  • チャネル
  • 営業体制
  • 製品開発体制
  • 調達先

など業界のベストプラクティスを研究して、自社の戦略を立てることも一つの手です。

ベストプラクティスとは?
ある結果を得るのに最も効率のよい技法、手法、プロセス、活動などのこと。

Company:自社

コンサルティングの提案に行くと、「自分の会社のことは自分たちが一番よく知っているから、コンサルタントは不要!」と、怒られたりすることもあります。

ただ、自社のことを客観的に分析することは結構難しいですよね。

ポーターが提唱している「バリューチェーン分析」等で自社のプロセスや構造を視える化することが第一歩だとは思います。

また、バーニーが提唱した「VRIO分析」も、自社についての

  • 経済価値(Value)
  • 希少性(Rarity)
  • 模倣困難性(Imitability)
  • 組織(Organization)

を分析する上で、重要なフレームワークです。

※「バリューチェーン分析」、「VRIO分析」については以下の記事を参考にして下さい

【バリューチェーン(価値連鎖)】とは?基礎知識と使い方

【VRIO分析】とは?基礎知識と読み方、使い方!

2.3C分析の使い方

以前、3つのCの要素だけだと見落としてしまう視点が多いのですが、「3つのCの重なりにも着目して検討すると3つのCだけでは見えてこない世界が見える」と教えてもらいました。

3つのCのみでは静的な分析が中心となりますが、重なり合った部分に着目することで、どちらにどう動けばよいかという動的な視点が生まれてくるそうです。

<図 3つのCの重なり>

上の図を見て下さい。

①は、真のブルーオーシャンでこれから開拓する領域です。
同様に、顧客と自社しかいない⑤もブルーオーシャンと言えます。

対して、④や⑦はレッドオーシャンです。

ポーターの競争戦略で、どのポジションをとっていくかにより、陣取りの仕方が変わってきます。

※ポーターの競争戦略については以下の記事を参考にして下さい

【3つの基本戦略】コンサルタントになりたい人は必須のフレームワーク!

一方で、②や⑥は顧客はいませんが、

  • 他社とのアライアンス戦略
  • 互恵取引

などのポテンシャルを探ることができる領域かもしれません。

MEMO
アライアンス戦略:自社に足りない部分を補うように外部の会社と事業提携すること。
互恵取引:営業する会社が顧客(購入していただく会社)に製品やサービスを販売する際に交換条件として、営業する会社が購入していただく会社からの製品やサービス買う条件付の取引のこと。
③については、「3C分析」や「Five Forces分析」を活用して、新興企業に攻め込まれる前に、戦略や事業の継続した見直しが重要になります。

Five Forces分析については以下の記事を参考にして下さい

【ファイブフォース分析】とは?基礎知識と使い方

このように、一見するとシンプルな「3C分析」ですが、見方を変えると活用の仕方も変わりますね。

3.まとめ

今回「3C分析」ということで、Customer(顧客)、Competitor(競合他社)、Company(自社)という3つの「C」について紹介しました。

日頃、クラアントの方と議論すると、Competitor(競合他社)、Company(自社)のことが議論の中心になる場合が多いように感じています。

しかし、個人的にはCustomer(顧客)に重点を置いた議論がとても重要だと思っています。

コンサルタントとして、クライアントの方では気づかない視座を提供するようにしています。

今回紹介した大前 研一さんの著書で「[新装版] 企業参謀 戦略的思考とは何か」(c)は是非、読んでみてください。

コンサルタントとしての新しい視点や考え方が得られると思います。

また、キム先生の「ブルー・オーシャン戦略」もコンサルタントにとっては必読書なので是非読んでください。