【SMARTの法則】の意味と使い方!事例とやり方を含めて解説!

こんにちは。
「SMARTの法則」について書いていきたいと思います。
・クライアントのミーティングでスマートってみんなで話したけど何の意味なの?
・チームを任されて目標を決めろって言われたけど、どうやって決めれば良いの?
ということをもう少し詳しく知りたい人は必見です!

痩せているとか、賢いとか、しゃれているとか、色々な意味でスマートって言葉は使われていますよね。

最近では、マーチ(MARCH)ではなくスマート(SMART)なんとことも耳にします。

在京の私立大学5校の頭文字をとってSMARTと言っています。

時代の流れで、5校の入れ替えがあったようです。

大学受験でも「SMARTレベルの大学合格を目指す!」とか、目標を決めて勉強することがほとんどですよね。

企業の仕事でも目標を決めることは同じです。

コンサルタントの仕事をしていて、新しい事業の戦略を作る際にも、業務プロセス改革で業務の効率化を行う際にも目標設定は重要です。

その目標設定で考えなければならないのがSMARTです。

今回は「SMART」について紹介してきたいと思います。

1.SMARTの法則とは?

SMARTの法則は、例によって5つの言葉の頭字語からなります。

色々な本で紹介されているSMARTですが、誰が考案したものか分からず、探してみると<ahref=”https://en.wikipedia.org/wiki/SMART_criteria”>英語版のWikipediaにヒントがありました。

SMARTは、1981年11月号の「Management Review」でジョージ・ドラン博士が提唱したのが始まりとのことです。

論文の中で、目標設定の重要性と目標設定の難しさについて検討しており、その検討において必要な要素をSMARTで表現しています。

SMARTは、組織やプロジェクト等で目標設定をする際に考慮しなければならない検討事項を5つの英単語で説明しているものです。

しかし、当初ドラン博士が提唱したSMARTの構成要素は今よく使われているSMARTの構成要素とはちょっと違ったようです。

ドラン博士のSMARTは、以下の5つの英単語の頭字語から来ています。

  • Specific:具体的な目標になっているか
  • Measurable:定量的かもしくは進捗を測る指標が示唆されているか
  • Assignable :誰が実行するかアサイン可能なものか
  • Realistic:与えられたリソースで実現可能な目標か
  • Time-related:結果をいつまでに出さないか期日が設定されているか

というようなものでした。

しかし、時代の変遷やいろいろと工夫されて使われた結果、「A」と「R」と「T」の派生形をよく見かけます。

  • A:Achievable、Attainableなど
    達成可能ということに変化しています。
  • R:Relevant、Related、Result-Basedなど
    Relevantが一般的かもしれませんが、自分の組織の目標や利益と整合がとれているのかという意味で使われます。
  • T:Time-Limited、Time-bound、time-Sensitiveなど
    時間の制約に関連したものが多く、意味合いとして大きく変わるものは余りありません。

2.SMARTの法則 使い方

先にご紹介したように、SAMRT分析は目標設定を検討する際に考慮すべき要素からなっています。

目標設定で重要なことは、目標のレベル感です。

簡単な目標であれば、目標を設定するまでもありませんね。

一方で、難しすぎては目標達成する前に組織やチームが潰れてしまいます。

普段通勤くらいしか歩かない人がフルマラソンを4時間で走るとか、大学入学以来英語に触れていない人がTOEICで900点台をとるとか現実離れしていますよね。

そうならないために、SMARTの法則で目標設定を検証しながら具体的な目標として落とし込んでいくのです。

それでは、このSMARTの法則をどのように使うのか、具体的に見てみましょう。

Specific-目標は具体的か?

「商品をヒットさせる」とか、目標としてなんとなく分かりますが、具体的ではないですよね。

  • A商品を今月は1万個販売する
  • B県での販売シェアを30%確保する
  • Cサイトでの月間売上ランキングを1位にする

というような具体的な数字目標に落とし込まれている必要があります。

KGI(Key Goal Indicator)として、ビジネスとしての定量的な最終目標になりうる具体性を持っていることが重要です。

Measurable-目標の達成度は測定可能か?

目標の達成は一定期間たたないと実際の数字を把握することは困難ですよね。

週次や月次の目標であれば、社内外のデータを集めて比較的早めに測定できるかもしれませんが、年間の目標とかをすぐに測定するのは困難です。

そこで、その目標の達成度合いを評価する指標がKPIです。

KPIはKey Performance Indicatorの頭字語です。

KGIとして設定した目標に向けて、最終目標に対する中間指標として設定するのがKPIです。

KPIは、売上をXX%増加させるという最終目標に対して、

  • 商談数を20%増やす
  • 商談に結び付くお客様訪問を30%増やす
  • お客様訪問に使う時間を40%増やす

というように、目標達成に必要な目標をプロセスの指標にブレークダウンして設定します。

これによりKPIを測定することで、その達成の度合い別の尺度から見える化して共有します。

KPIを設定することで、遥か彼方の目標に少しづつ進捗して、達成していることが分かるので、チームのマネジメントがしやすくなります。

Achievable-目標は達成可能か?

先に紹介したように、目標は達成可能でないと組織やプロジェクトチームの運営は破綻します。

良く例に上がりますが、マラソンのように42.195kmというゴールがあるので2時間で走るという目標ができると思います。

42.195kmという目標がない中で、常に長距離を全速力で走り続けるということは不可能です。

エベレスト登頂でも、ゴールが見えているからみなチームとして努力して創意工夫して、ゴールを目指すことができますよね。

このように、達成可能なゴールであるということは、チームのパフォーマンスを最大化する上でとても重要です。

Relevant-自分の組織の目標と整合しているか

人はそれぞれの個人に与えられた役割・責任に基づき企業内で活動します。

これをRole & Responsibilityという言い方をします。

小さい組織でも大きい組織でも、組織に属する個人はどうしても組織で決められたルールに従いざるを得ません。

それを無視した目標設定をしても、決してプロジェクトはうまく行きません。

母体となる会社とは異なる事業を立ち上げる際に別会社化する理由の一つにはのようなところに理由があります。

所属する組織や会社の利益ではなく、目指す事業の実現にメンバーの力を終結させるために何をすべきか考えることも重要です。

Time-bound:目標達成の期限は決まっているか?

目標をいつまでに達成すれば良いかをきちんと決めることです。

目標達成の期限が、今月中なのか、今年中なのか、今期中なのかでやるべきアクションが変わってきます。

「S」「M」「A」「R」の要素を総合して、いつまでに具体的にどのようなKGI、KPIを達成すべきか、それが達成しうる期限なのかを検討します。

目標を決めた後に、マイルストン、ロードマップを決め、大日程計画やWBS(Work Breakdown Structure)に落とし込んで行きます。

ここからが本当の変革の始まりで、WBSで決めた日程計画のプロジェクトマネジメントが重要になります。

SMARTの実現にはプロジェクトマネジメントの技術は欠かせません。

3.まとめ

一見シンプルなSMARTの法則ですが、目標設定にあたり、SMART分析をしたかしないかで、その実現性は大きく変わります。

いたずらに目標設定を低くするのではなく、本来実現すべきビジネスのゴールの達成に向けて、SMARTの法則をフレームワークとして基準の設定を検証することで、目標設定の合理的な理由や目標達成に向けて何をすべきかが明確になってきます。

これは、組織やプロジェクトの大小にかかわらず重要な要素です。

是非、組織やプロジェクトでも活用してください。