「RPAツール仕組みと選び方」について書いていきたいと思います。
・RPAツールってどう選べばいいの?
RPAについては、様々な本や雑誌、セミナー等で事例等が紹介されていますが、併せてRPAのツールについても紹介されています。
会社の中に、情報システム部門があったり、情報システムの開発や運用・管理に詳しい人がいれば、そのような部門や人に相談するのが良いかもしれません。
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しかし、部門でRPAを導入しようかなと考えている人で、どんなRPAのツールを導入をしようかなと悩まれている人も多いのではないかと思います。
ただ、RPAのツールはたくさんあって、様々な機能が実装されているので、どのようなRPAのツールを選択したらよいか迷いますよね。
そういう方にはこの記事は必見です。
RPAの仕組みや選定する時に確認・評価するポイントをわかりやすく解説したいと思います。
では、「RPAツール仕組みと選び方」についてご紹介したいと思います。
コンテンツ
1.RPAのツールの仕組み
RPAとは、「パソコン上で人が操作する手順をRPAのツールに覚えさせて、人の代わりにロボットがパソコンを操作する」というものです。
このロボットを作るRPAのツールを選ぶときに考慮すべきRPAのツールの仕組みについて少しお話します。
RPAのツールも段々と進化してきています。
その進化のレベルをクラスという言葉で定義しています。
以下が3段階のRPAのクラスとなっています。
クラス1:データの入力や検証など一定のルールのもと決められた業務、いわゆる定型業務の自動化を自動化できる
クラス2:RPAとAIを融合させて、非定型の業務も自動化できる
クラス3:業務プロセスの分析や改善、意思決定までを自動化できる
クラス3まで来ると、人間がしなければならないことがほとんどなくなってしまいます。
今、市場に出ているRPAのツールはクラス1に相当すると思って大丈夫だと思います。
クラス2に対応している、と言っているベンダーさんもいます。
※このクラスについては、総務省の方で簡単に紹介されているので以下を参考にしてみて下さい。
https://www.soumu.go.jp/menu_news/s-news/02tsushin02_04000043.html
このツールを選定する上での仕組み上の大きな違いについて少し説明したいと思います。
人が行うパソコン操作の自動化を行うツールなのですが、ツールによって大きな違いがあります。
それは、ロボットが
- パソコン上で動くのか
- サーバー上で動くのか
という違いです。
パソコン上でロボットが動くツールを「デスクトップ型」、サーバー上で動くツールを「サーバー型」と言っています。
「デスクトップ型」のツールの場合は、開発用のプログラムやロボットを動かすための環境をロボットを動かしたいパソコン毎に導入します。
通常よくあるパソコン用ソフトと一緒と思って下さい。
よって、導入するパソコン毎にライセンス費用が発生する場合がほとんどです。
なので、パソコン1台ごとに導入するライセンス費用は比較的安価に済みます。
一方で、多くのパソコンに導入しようとするとパソコンの台数分のライセンスが発生します。
「サーバー型」のツールの場合は、個々のパソコンにソフトを導入するのではなく、サーバーというネットワーク上のコンピューターに導入します。
サーバー上でロボットを開発して、サーバー上でロボットを動かします。
RPAのツールによっても異なりますが、サーバーの能力が高ければ、サーバー上で同時に複数のロボットが様々な業務を処理することが可能になります。
物理的なパソコン上ではなく、サーバー上にロボットが働くための仮想の環境が作るので、一つのサーバー上に複数のロボットの環境を設定できるのです。
当然どれだけ多くのロボットを同時に動かすことができるかなどはライセンスで規程されます。
よって、個々のパソコンに導入する「デスクトップ型」よりもライセンス料は多少高めになります。
2.何を評価するか
では、RPAツールを選定する時にはどんな点を見て、選択すれば良いでしょうか。
大きくは、以下のような項目を調べて比較していきます。
- 機能面:どのようなアプリケーションを操作することができるか
※ソフトによっては操作ができないアプリケーションもありますので注意してください - 開発面:プログラミングなどで高度な業務も自動化できるか、マウスの操作だけで簡単にロボットが作れるか
- 環境面:どのような環境の要件が必要か、デスクトップ型かサーバー型か
- 保守性:RPAツール自体のバージョンアップや障害対策のサービスはあるか、ヘルプデスクなどは充実しているか
- 管理面:ロボットの動作スケジュールを管理できるか
- 監視面:ロボットの動作状況などを監視することができるか、どのロボットがいつ動作しかの記録をとっているか
- ライセンス料:ライセンスが発生する単位は何か、ライセンスは買取か利用料か
それぞれの項目ごとにより細かい項目もありますので、ご興味があればお問い合わせください。
3.どんなツールがあるか
以前はそれほどたくさんRPAのツールはありませんでしたが、現状では20以上のRPAのツールが提供されています。
それぞれ、ツール毎に特性はあると思いますが、先に紹介したような項目を調べながら、実際にツールを試してみて、選んでみてください。
私が使ったことがあるツールは3つあります。
今回はその3つのツールについて簡単に説明します。
日本の市場では比較的古くからあるメジャーなツールです。
※以下の記事でRPAツールの参考になる本も紹介していますので参考にしてみて下さい
Biz Robo!
長く日本の市場で使われている本格的なRPAのツールです。
サーバー型のツールです。
大手の生命保険会社など導入しており信頼性の高いツールです。
大規模な事務センターの自動化で導入しました。
UiPath
以前マイクロソフトにいた技術者が開発したツールとのことで、マイクロソフトの製品との親和性が高いといわれています。
基本の形態はデスクトップ型のツールですが、サーバーからロボットの管理やスケジュールでの運用が可能になっています。
アメリカのITなど技術面を中心とした市場調査会社であるForrester Researchの調査で、UiPathは最も高い「リーダー」と評価されています。(「The FORRESTER WAVE」2019年第4四半期)
小売りチェーンや大手製造業のクライアントに導入しました。
WinActor
NTTグループの研究所で産まれた国産のRPAツールです。
比較的簡単にロボットを開発できるので、入門用として導入している会社が非常に多いです。
高度なプログラミングの知識がなくても、開発することが可能です。
個人的には日本製のツールなので、日本人には馴染みやすいように思います。
4.まとめ
今回ご紹介したBizRobo!やUiPath、WinActorの他にも、Blue PrismやAutomation Anywhere、NICE等海外のツールを中心に多くのRPAのツールが市場では利用可能です。
まだ、実際にRPAのツールに手を触れたことがなく、どのようなことができるのかわからないという人は以下のRPAの記事も参考にしてみて下さい。
入門編
また、試用版の無料のライセンスを提供しているRPAのツールの会社も多いので、是非手に取って試してみるのも良いと思います。
もう少し詳しく知りたいという方は、お問い合わせください。